十一章

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「さて、寝るか?」 「うん。」 櫂翔とベッドに入り抱き締めて貰う。 ギュッと櫂翔に抱きつくと、上を向かされキスされた。 「……………ん……」 深いキスに頭の中が真っ白になり、櫂翔にされるがままになっていた。 暫くすると櫂翔の唇が離れた。 「李遠。」 「…ん?」 「例えコンビニでも一人で行くな。」 「………うん。」 「何かあったらどうすんだ?」 「でも…すぐそこだし…。」 「すぐそこでナンパされたのは誰だ?」 「…………何で知ってるの?」 「熾遠。で?中々家に帰れなかったのは誰だ?」 言い訳が思い付かず渋々答える。 「…私…」 「な?熾遠が来たから良かったが、お前に何かあれば皆心配する。だから一人で行動するな。」 「はぁい。ゴメンね櫂翔。」 「解ればいい。それに飯もちゃんと食え。一人で食べるのが嫌なら実家に行くか? 」 「大丈夫。ちゃんと食べる。だって私が実家に居たらライチが一人になっちゃうもん。それに…櫂翔疲れてるのに、迎えに来て貰うのも…」 「俺は大丈夫だ。今度食べてなかったら、実家で食わせるからな?」 「はぁい。」 櫂翔に返事をしてから更にギュッと抱き着いた。 …熾遠のバカ… ナンパされてた事を櫂翔に言った熾遠に心の中で文句を言いながら目を閉じた。 櫂翔は私を抱き締めてながら頭を撫でてくれて、撫でられる気持ちよさに眠りに落ちていった。
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