十一章

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櫂翔は後から入って来てくれるらしく、櫂翔が来る前に洗ってしまおうと急いで洗って湯船に浸かった。 しばらくすると櫂翔も来て洗い始めた。 久しぶりの櫂翔とのお風呂にドキドキしながら浴槽で待っていると、櫂翔が中に入ってきた。 後ろからギュッと抱き締められ、いつもの体勢になると段々と落ち着いてきた。 「李遠、明日はどんなの着るんだ?」 「えっとね~。なんかフリルがいっぱいついた制服?」 「ふぅん。」 「それがね?かなり胸元とか開いてて…恥ずかしいんだよね…。」 「あ?どんぐらい開いてんだ?」 「…ギリギリぐらい…。」 私が答えると、櫂翔は小さく舌打ちした。 「でもね?ネクタイつけるから、実際はそんなにないかも…。だからね?櫂翔のネクタイ貸してね?」 「…あぁ。持ってけ。で、お前何時までクラスにいるんだ?」 「んと…接客はしなくて良いらしいから、午前中だけかな?」 「じゃあ、昼前には迎えに行く。」 「わかった。」 櫂翔は私の返事を聞くと、首筋にキスしてきた。 久しぶりの感覚に一瞬ビクッとする。 「…やっ………櫂翔?」 「ん?」 チュッチュッとキスを繰り返す櫂翔は、たまに強く吸い付き跡を残す。 「…あっ……ハァ……跡………付けちゃ…ダメ……」 「ん。」 返事をしてくれたのに止める気配がない櫂翔。 そのうち、櫂翔の唇は私の唇を塞ぎ、激しいキスをプレゼントされ、頭の中が真っ白になった。 ぼ~っとしていると抱き上げられ、気付くとベッドに降ろされていた。 「…………ふぁ………。…………櫂翔……?」 不思議に思いながら櫂翔を呼べば、優しいキスが降ってくる。 何も考えられなくなり、私はそのまま櫂翔に抱かれ眠りに落ちた。
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