十一章

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エナ達が帰りしばらくすると、廊下が騒がしくなる。 …来たかな? そう思いながら教室から顔を出せば案の定、櫂翔達が歩いて来ていた。 …うわぁ…目立つなぁ… 櫂翔と熾遠だけでも目立つのに今日は、魁さん、朔矢さん、颯矢さん、瑠榎さん、瑠依さん…さらに妃那ねぇ、紅葉ねぇ、月さん、みぃさん、綾さん、銘ちゃんと勢揃いだ。 そんな集団に葵は瞳を輝かせて走り寄って行った。 「結城さん?櫂翔さんの所に行かなくて良いの?」 不意に後ろから声が聞こえ振り替えれば、委員長が心配そうに私を見ていた。 何で心配そうな顔をしているか解らなかったが、とりあえず質問に答えてあげる。 「あの集団に近寄る勇気ない。」 「でも…。」 「何を心配してるか知らないけど…どうせここに来るんだからいい。」 そうな話していると綾さんの声が聞こえた。 『李遠ちゃぁん!』 元気いっぱいの綾さん達に笑いが込み上げてきた。 「クスクス。綾さんいらっしゃい。」 『李遠可愛い~!!』 委員長はほかっといて、教室から出て綾さんに挨拶していると、いつの間に来たのか、みぃさんと月さんに抱き着かれた。 「クスクス。みぃさん、月さん久しぶり。」 話しているうちに櫂翔達も近くに来ていた。 『魅弥離してやれ。李遠久しぶりだな。』 『月もだ。可愛いな李遠。』 「クスクス。お久しぶりです。朔矢さん、颯矢さん。」 『綾、みぃ、月、落ち着きなさい。李遠が困るわよ?』 『そして、魁、朔、颯はちゃんと綾達を掴まえときなさいよ。』 「クスクス。妃那ねぇ、紅葉ねぇ、久しぶり。来てくれてありがとう。」 『『可愛い李遠が見れるなら来なきゃね。』』 妃那ねぇと紅葉ねぇに声を揃えて言われた。 そんな様子を彼氏達は苦笑いで見ていた。
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