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櫂翔side
李遠にカクテルを勧め、呑ましたはいいが…1本開ける頃には酔い始めた。
抱きついてくる、可愛い李遠に酔ったのか聞いても、酔ってないといい、次は熾遠に抱きつく。
いつもは呼び捨てにしている熾遠をお兄ちゃんと呼び、熾遠が少し動揺していた。
熾遠から李遠を引き取ると、俺に抱きつきながら寝始めた。
「李遠寝たか?」
熾遠に聞かれ頷く。
いつの間にか侑哉も寝ていた。
「1本で酔ったな。」
「あぁ。皆の前では飲ませられないな。」
「しかし…久しぶりにお兄ちゃんって呼ばれたよ。」
笑いながら言う熾遠。
「いつから呼び捨てになったんだ?」
「小1だな。学校で他の子にヤキモチやいたらしい。李遠の友達からもお兄ちゃんって呼ばれてたからな。」
「なるほどな。李遠らしいな。」
「あの頃も可愛かったなぁ。無邪気で…守ってやりたくなる。まぁ…今も変わらないけどな。」
「まぁな。あぁ、言い忘れてた。李遠俺の女にしたから。」
「は?いつの間に?」
「今日の朝。最初に言っただろ。気に入ったって。」
「あぁ、そうだったな。まさか本当に妹とは思わなかったけど…。まぁ…櫂翔になら任せられるからいいけど…傷つけるなよ?」
「あぁ。傷つけたりするかよ。何があっても離さねぇし、一生俺が護るさ。」
「お前…彼女の兄に言ってて恥ずかしくないか?」
「いや。事実だし。それに…熾遠とも長い付き合いになるしな。
所で、会社はどうなった?」
「あぁ。取り戻した。奴らは失脚させたし、二度と俺達の前には現れないだろ。しばらくは結城コーポレーションの方が中心になるかな。」
「あぁ。それでいい。」
「じゃ、詳しく決まったら教える。今日はこいつら連れて帰るよ。」
「あぁ。気を付けろよ?」
そう話すと、熾遠は侑哉と葵を起こし連れて帰って行った。
俺は、李遠を抱き上げてベッドに寝た。
…熾遠に言った事に嘘はない。
李遠…お前は一生俺が護る。
そう思い、眠る李遠をきつく抱き締め、眠りに落ちていった。
櫂翔side end
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