三章

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「キャー。可愛い。何この子?まさか櫂翔の彼女!?」 車のドアを開けてすぐ叫ばれ、ドアを閉めたと同時に抱きつかれた。 ビックリしながらも挨拶をする。 「あの…初めまして。李遠です。」 「ちなみに俺の妹。」 私の言葉に熾遠が続けた。 「あなたが李遠ちゃんね。想像以上に可愛いわ!熾遠の妹には見えない!!」 「あ…あの…銘愛さんって呼んでいいですか?」 「やぁん。銘でいいよ~。敬語もやめてね?」 そう言われ頷くと、また可愛いと言いながら抱き締められた。 「銘愛…李遠を離せ。李遠がビックリしてる。」 櫂翔は溜め息混じりにそう言いながら、私を引っ張り抱き締めた。 「だって可愛いんだもん。で?やっぱり櫂翔の彼女になの?」 「あぁ。」 櫂翔は短く答える。 「櫂翔にもやっとマトモな彼女出来たね。李遠ちゃん今度Wデートしよ?」 「あ…うん。」 私は驚きながら返事をすると、熾遠が銘ちゃんに言った。 「銘愛、落ち着け。李遠が驚いてる。」 「だって可愛いんだもん。熾遠が早く会わせてくれないのが悪いんだからね。」 そう話す銘ちゃんに私は苦笑いをしていた。 車の中で銘ちゃんといろいろ話し、お店に着く頃には仲良くなっていた。 「李遠ちゃん。こっち行くよ。」 そう言いながら、私の手を引き車から飛び出す銘ちゃん。 「銘ちゃん、待って…」 そう言いながらも、しっかり着いていき、お店の中に入った。 お店に入る前に櫂翔の方を振り向けば、熾遠と一緒に歩いて来ていた。
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