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「さぁ食べよ。李遠ちゃん、ここは熾遠が奢るからドンドン食べて?」
銘ちゃんに言われ頷き、流れているお寿司を皆で食べ始めた。
少し食べると、すぐお腹一杯になり、手が止まる。
それに気づいた櫂翔が声をかけてきた。
「李遠もう食べないのか?」
「うん。もう食べれない。」
「そうか。デザートもあるぞ?」
「あっじゃあ甘いの食べたい!」
そう答えると櫂翔が笑いだした。
「クスクス。お腹一杯になったんじゃないのか?」
「デザート分ぐらい大丈夫!食べていい?」
「あぁ。好きなだけ食え。」
櫂翔にそう言われ、デザートを注文していた。
ふっと銘ちゃんを見るとポカンっとしていた。
「銘ちゃん?」
「櫂翔が…笑ってる…。」
櫂翔が笑うのはいつもの事だから、何に驚いているのか解らず、首を傾げた。
「櫂翔は女に笑いかける事はなかったんだ。李遠が初めてだな。」
熾遠に言われた。
「そうなの?」
話しているうちに、デザートがきて食べながら聞く。
「あぁ。俺に近寄ってくる女は俺の外面しか見てなかったからな。それに…今までの奴等は勝手に彼女って名乗ってただけだ。」
櫂翔は淡々とそう言った。
「まぁ良かったじゃない。今は李遠ちゃんに会えたんだし。あのこ達は性格も悪かったしね。」
「そっかぁ。」
そんな話をしながら食べ終わり、皆でお店を出て帰る。
先に私達を家の前で降ろしてもらい、帰ろうとする時、銘ちゃんが言った。
「李遠ちゃん、今度はWデートね。私達の家にも遊びに来てね。」
「うん。銘ちゃんまたね。」
二人でバイバイしていると、車が進みだし、銘ちゃんと熾遠は帰って行った。
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