三章

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シャワーを浴びながら、ふっと鏡を見れば、はめたばかりのピアスが目に入った。 鏡の中の耳元を触りながら、本当に櫂翔の彼女になった事を実感する。 のんびりとお風呂に入り、逆上せる前にお風呂を出る。 着替えを済ませ、リビングに行けば、ビール片手にテレビを見る櫂翔が目に写る。 私が入ってきた事に気づき、櫂翔が振り向く。 「おいで…」 優しく呼ばれ、吸い寄せられる様に櫂翔の側に寄ると、ギュッと抱き締められた。 「…櫂翔?」 急に抱き締めるからビックリして、櫂翔に訪ねる。 「…どうしたの?」 「ん?抱き締めたかっただけ。俺も風呂入ってくる。」 そう言い櫂翔は立ち上がり、リビングを出ていった。 テレビの音だけが響くリビングで、私はボ~としていた。 しばらくすると、櫂翔はリビングに戻ってきた。 「早かったね?」 「そうか?」 櫂翔はそう言いながら、冷蔵庫から新しいビールを取り出した。 ソファーに座り、櫂翔とテレビを見ていると、眠気に襲われ、櫂翔に寄りかかりながら、瞼が閉じそうになっていた。 ウッツラウッツラしているとふっと櫂翔が立ち上がる気配がした。 「李遠…そろそろ寝るぞ。」 そう言う櫂翔に私は寝ぼけながら、頷いた。 櫂翔に抱き上げられ、寝室へと入り、ベッドに下ろされた。 櫂翔は私の横に来て、私を抱き締め、そのまま横になった。 櫂翔は私の頭の下に腕を回し、抱き締めた。 私は眠さから、何も考えられなくなり、そのまま眠りに身を任せた。
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