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それから何事もなく時間は過ぎて行った。
4時間目は体育で、面倒くさいと思いながら、更衣室に行った。
体育館に行く途中にも、女子からは睨まれていた。
体育館手前で熾遠と侑哉さんに会い呼び止められた。
「李遠、今から体育か?」
「うん。熾遠達、授業は?」
「ん?サボり。」
「ふぅん。櫂翔は授業に出てるの?」
「あいつが授業に出てるわけないだろ。珍しく朝から来たと思ったら、ずっと屋上にいるぞ。」
「朝は私と来たからね。」
「あぁなるほど。李遠と一緒じゃなきゃ、朝からいるわけないよな。」
「うん。そろそろ行くね?じゃあね熾遠、侑哉さん。」
「あぁ。昼に迎えに行くな。」
「李遠ちゃん。またお昼にね。」
二人はそう言い、歩いて行った。
私も授業に向かうべく体育館に行った。
体育はバスケットで、先生が振り分けたチームで対戦していた。
真面目にやってる生徒はいなく、ダラダラとゲームが進んだ。
コートに立っているだけで、ゲームに参加していなかった私は、ボ~と見ていると凄い勢いでボールが飛んで来た。
咄嗟によけ、飛んで来た方を見れば、相手チームのギャル達がいた。
「あら残念。当たらなかったわ。」
「意外と素早いのね。」
「だから熾遠さん達にも身体で迫ったのよ。」
言いたい放題言ってるギャル達に言った。
「ねぇ…あんなボール当たったら怪我するんだけど…。」
そう言えば、笑いながら言われた。
「怪我すれば、熾遠さんや櫂翔さんの前に出れないでしょ?」
「傷だらけで櫂翔さん達の側に居られるわけないわよね。」
その言葉に、はぁっと溜め息をついた。
…熾遠はお兄ちゃんだし、櫂翔とは一緒に暮らしてるから、別に怪我くらいで離れないし…。
そう思いながら、相手にするのが嫌になり、無視した。
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