三章

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保健室で手当てしてもらい、今度こそ櫂翔達のいる食堂に向かった。 やはり櫂翔達がいるからか、入り口付近が混雑していた。 熾遠は私の手を引っ張りながら、人混みの中を進み櫂翔達の所に向う。 人だかりは、熾遠が近づくと道を開けていった。 その時…ドンっと後ろから押され、転びそうになったが、熾遠と手を繋いでいた為、熾遠に支えられた。 「何やってんだ李遠?」 「ごめん。躓いた。」 「ちゃんと見て歩け?また怪我するぞ?」 「うん。ありがとう熾遠。」 そう話しながら歩き、櫂翔達の所についた。 櫂翔の隣に座り、何を食べようか悩んでいた。 「李遠どうする?」 「オムライスにしようかな。」 「わかった。買ってきてやるから櫂翔と待ってろ。」 熾遠はそう言うと券売機の方に歩いて行った。 熾遠が行ってから、櫂翔が私の傷に気づき聞いてきた。 「李遠怪我したのか?」 「え…うん。転んじゃった。」 「…これは?」 叩かれた頬っぺたに手を置かれ聞かれた。 「えっ?なんかなってる?」 誤魔化す理由が思い付かず、知らない振りをした。 「赤くなってる。叩かれたか?」 「えっ…。櫂翔の気のせいだよ。」 そう話しているとちょうど熾遠が戻ってきて、ご飯を食べ始めた。 櫂翔は納得いかない様な顔をして、私を見ていたから、バレないかヒヤヒヤしながらご飯を食べた。
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