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教室につきドアを開けると、クラスの半数ぐらいの人がいた。
黒板に書かれてる席を確認して、席に座りどうやって熾遠を見つけようか考えていると、前の席に男の子が座り、振り返り話しかけられた。
「ねぇ。俺、葵。君は?」
男の子を見ると、さっき廊下で話しかけてきた人だった。
流石に無視出来ないと思い答えた。
「李遠。」
「イオンね。んじゃ、い~ちゃんだ。俺の事知ってる?」
…不思議な事を聞く子だ。
さっき会ったばかりの人を知るはずがない。
だから…私はそのまま答えた。
「知らない。さっきあったばかりの人を知ってたら逆に怖いよ。」
そう言うと葵は笑いながら言った。
「あはは。い~ちゃん珍しい。とりあえず一緒に体育館行こう?」
「1人で行くからイイ。」
「えぇ~。せっかくだし一緒に行こうよ。ね?」
そう言う葵を無視して席をたったが、すぐに葵は隣に並び歩き出した。
教室を葵と一緒に出ると、周りが騒がしくなっていた。
「葵さんだ。カッコいいね。」
「葵さん。チワッス。」
同じ1年にさん付けされている葵が不思議で聞いてみた。
「葵って有名人?」
そう言うと、また葵は笑い出した。
「あはは。一応ね。たぶん知らないの、い~ちゃんだけだよ?」
興味もないから適当に返事をして、体育館まで歩いた。
体育館までに行く間に、葵はイロイロ話してくれたけど、熾遠を見つけたい私は、適当に相づちを打っていた。
いつの間にか体育館に着いていて、葵とクラスの所に並んだ。
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