三章

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櫂翔side お昼に熾遠と一緒に来た李遠は怪我をしていた。 転んだって言ったが、転んで頬っぺたが赤くはならない。 誤魔化しご飯を食べる李遠に目を向けても、何も言わない。 …何かあったな?なんで俺に何も言わねぇんだよ…。 そう思っていると、昼休み終了のチャイムがなった。 教室に帰ろうとする李遠を抱き寄せ、もう一度聞いた。 言わなければここでキスすると言えば、焦ってやり返した事を言った。 …やっぱり何かされたな。 そう思えば熾遠まで李遠の味方をして、今回は見逃してやれと言い出した。 原因も解ってないから、今回だけだと言えば、李遠から抱きついてきた。 熾遠に教室まで送らせてる間に侑哉に言う。 「侑哉、李遠に手を出したやつを探せ。」 「見逃すんじゃなかったのか?」 「やった奴を見つけないとは言ってない。叩かれたなら、あの怪我も転んだんじゃないかもな。 …とにかく探せ。葵は何してたんだ?」 「わかった。とりあえず探してみるよ。」 侑哉が呆れ気味に言えば、急に熾遠の声が続いた。 「葵は今日来てないみたいだぞ?」 「…そうか。熾遠、お前何か知ってただろ?」 「あぁ。ドレス買いに行った日、教室に迎えに行ったら、女達が李遠に文句言ってた。まぁ…その場で忠告だけはしといたけどな。」 「じゃあ…李遠に怪我させたのはクラスの女か…?」 「可能性的は高いな。」 「なるほど。熾遠、今日の迎えは俺がいく。侑哉はとりあえず調べろ。たぶん…近い内に女達が次の行動に出るだろ。」 熾遠と話しだいたい解った。 …李遠に手を出した現場で暴いてやる。 そう思いながら、屋上に歩き出した。 櫂翔side end
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