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皆、銘ちゃんの突然の登場に驚いた。
しばらくしてから熾遠が聞いた。
「銘愛…何しに来たんだ?」
「ん?熾遠に会いに。」
「…お前…嘘だろ。本当はなんだ?」
「あ…バレた?本当は李遠ちゃんに会いに来たの。」
銘ちゃんは私に抱きつきながら、熾遠と話をしていた。
「銘ちゃん?私に用事?」
銘ちゃんに聞けば、笑顔で言われた。
「うん!買い物行こう?」
「…へ?」
「李遠ちゃんとお出かけしたいの。行こう?」
そう言われ、今まで女友達と買い物に行った事がなかった私は、ウキウキしながら返事をした。
「うん!」
「じゃあ今から行こっか?」
そう言い銘ちゃんは私を離してくれたから、ソファーから立ち上がろうとしたら、櫂翔に腕を掴まれた。
「待て。二人で行く気か?」
櫂翔の質問に銘ちゃんが答えた。
「うん。たまには女の子だけで行くの!」
そう言う銘ちゃんに、櫂翔と熾遠は溜め息をついた。
「…熾遠…。」
呆れたように呟いた櫂翔に熾遠が答える。
「…悪いな…櫂翔…。あのな銘愛…。お前達だけでは行かせられないぞ?」
「えぇ?何で?」
「お前と李遠は俺と櫂翔の女なんだから、いつ狙われるか解らないんだ。そんな危ない事させるか。行くなら俺達と行くんだ。」
熾遠がそう言うと銘ちゃんは納得したように頷いた。
「えぇ…。たまには女の子だけで買い物行きたかったのに…。…じゃあ櫂翔と熾遠も着いてきて?」
そう言われ、櫂翔達は溜め息をつきながら立ち上がった。
「侑哉、行ってくる。何かあれば連絡しろ。」
「あぁ。気を付けてな。」
侑哉さんと話す櫂翔を見て聞いた。
「櫂翔着いてきてくれるの?」
「あぁ。」
櫂翔の返事を聞き、嬉しくなりお礼を言おうとしたら、先に銘ちゃんに引っ張られた。
「李遠ちゃん行こう!」
「わっ。銘ちゃん待ってよ~」
そう話ながらバーを出た。
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