四章

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今までは時間がたつのが遅かったが、櫂翔達と過ごすようになって、1日が早く過ぎる感じがしていた。 今日は日曜日で、夕方からはパーティーがある。 櫂翔と昼頃までゴロゴロして、昼過ぎに私の携帯に銘ちゃんから電話が来た。 〈李遠ちゃん、一時間後にマンションの前で待ってるから。〉 唐突に言われ困惑する。 「…へ?銘ちゃん??」 〈一緒に美容室行くの。髪とかセットしてもらわなきゃ。とにかく一時間後にね。〉 言いたい事だけ言った銘ちゃんは電話を切ってしまった。 携帯片手に呆然としていると、隣にいた櫂翔が聞いてきた。 「どうした?電話、銘愛からだったんだろ?」 「…うん。なんか…一緒に美容室行くんだって…」 「あぁ。行ってきていいぞ。あんまり可愛くし過ぎるなよ?」 櫂翔の言葉に顔が赤くなった。 「か…可愛くないから…ならないよ?」 「李遠は可愛いぞ?そうやってすぐに赤くなる所とかな?」 櫂翔はクスクス笑いながら言った。 銘ちゃんが迎えに来るから早めに準備しないと…と思い私服で準備しはじめた。 「李遠、ドレス来ていけよ?」 櫂翔がスーツに着替えながら言った。 「ドレスに合わせて髪とかしてもらうからな。」 「うん。ねぇ?私達が行ってる間、櫂翔達はどうするの?」 「ん?適当に時間潰すさ。」 「そっか。」 話ながら準備をしていると、時間になり櫂翔と家を出た。 マンションの前には、いつもの車が止まっていて、助手席の窓から銘ちゃんが叫んだ。 「李遠ちゃん早く~!」 「はぁい。待たせてごめんね?」 「大丈夫だよ。時間はまだあるしね。」 そう話ながら車に乗り込んだ。 運転席には熾遠がいて、熾遠も櫂翔みたいにスーツを来ていた。 パッと見た感じがパパに似ていて、熾遠に言った。 「熾遠…パパそっくり…」 「そうか?李遠はお袋に似てるな。」 熾遠は話ながら、櫂翔が乗り込むと車を発進させた。
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