1836人が本棚に入れています
本棚に追加
今までは時間がたつのが遅かったが、櫂翔達と過ごすようになって、1日が早く過ぎる感じがしていた。
今日は日曜日で、夕方からはパーティーがある。
櫂翔と昼頃までゴロゴロして、昼過ぎに私の携帯に銘ちゃんから電話が来た。
〈李遠ちゃん、一時間後にマンションの前で待ってるから。〉
唐突に言われ困惑する。
「…へ?銘ちゃん??」
〈一緒に美容室行くの。髪とかセットしてもらわなきゃ。とにかく一時間後にね。〉
言いたい事だけ言った銘ちゃんは電話を切ってしまった。
携帯片手に呆然としていると、隣にいた櫂翔が聞いてきた。
「どうした?電話、銘愛からだったんだろ?」
「…うん。なんか…一緒に美容室行くんだって…」
「あぁ。行ってきていいぞ。あんまり可愛くし過ぎるなよ?」
櫂翔の言葉に顔が赤くなった。
「か…可愛くないから…ならないよ?」
「李遠は可愛いぞ?そうやってすぐに赤くなる所とかな?」
櫂翔はクスクス笑いながら言った。
銘ちゃんが迎えに来るから早めに準備しないと…と思い私服で準備しはじめた。
「李遠、ドレス来ていけよ?」
櫂翔がスーツに着替えながら言った。
「ドレスに合わせて髪とかしてもらうからな。」
「うん。ねぇ?私達が行ってる間、櫂翔達はどうするの?」
「ん?適当に時間潰すさ。」
「そっか。」
話ながら準備をしていると、時間になり櫂翔と家を出た。
マンションの前には、いつもの車が止まっていて、助手席の窓から銘ちゃんが叫んだ。
「李遠ちゃん早く~!」
「はぁい。待たせてごめんね?」
「大丈夫だよ。時間はまだあるしね。」
そう話ながら車に乗り込んだ。
運転席には熾遠がいて、熾遠も櫂翔みたいにスーツを来ていた。
パッと見た感じがパパに似ていて、熾遠に言った。
「熾遠…パパそっくり…」
「そうか?李遠はお袋に似てるな。」
熾遠は話ながら、櫂翔が乗り込むと車を発進させた。
最初のコメントを投稿しよう!