四章

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熾遠に近づき、袖を引っ張りこっちを見てもらう。 「ん?」 引っ張られた熾遠は私の方を向いたから、銘ちゃんに言われた通りに言った。 「お兄ちゃん。私可愛くない?」 コテンと首を傾げ聞くと、一瞬熾遠が止まり、次の瞬間抱き締められた。 「イオはいつでも可愛いぞ~!でも今日は一段と可愛くなってる!!」 熾遠がそう言った瞬間、銘ちゃんと可憐さんが笑いだした。 「あはは。なんで熾遠のキャラがあんなに違うの~!」 「あ~面白い。熾遠はシスコンだもんね。」 可憐さんと銘ちゃんに言われ、私は反応に困ってしまっていると、櫂翔が喋った。 「銘愛…李遠と熾遠で遊ぶな。熾遠、李遠を離してやれ。」 櫂翔の言葉に熾遠は私を離し、私は櫂翔の側に行った。 可憐さんはしばらく笑い続けていた。 「可憐、俺達もう行くからな。」 可憐さんは笑いながら櫂翔に返事をした。 「あぁ。はいはい。李遠ちゃん、また会おうね?」 「はい。ありがとうございました。」 挨拶をして、櫂翔に肩を抱かれながら、車に乗り込んだ。 銘ちゃんと熾遠も車に乗ってきて、パーティー会場に向かう。 「ねぇ櫂翔?パーティー会場ってどこ?」 「獅童グループのホテル。」 「ふぅん。何か緊張するかも…」 「大丈夫だ。俺の側にいればいい。」 「うん。」 櫂翔と話をしていると、有名な高級ホテルについた。 入口で櫂翔と車を降りホテルの中に入っていく。 熾遠と銘ちゃんは車を止めてから来ると言い残し去っていった。
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