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会場に行くと、櫂翔にいろんな人が挨拶に来ていた。
私は櫂翔の横でただ笑っているだけ。
櫂翔はどこに行っても人気で、ここでも着飾った女の子達が近寄って来て私をチラッと見てから、眼中にない感じで櫂翔に話しかけてた。
私は隣にいるだけで、退屈になってきたから、櫂翔の袖を引っ張り言った。
「櫂翔、私あっち行ってくる。」
「あぁ。あんまり遠くに行くなよ?」
そう言うと櫂翔は手を離してくれたから、料理が並んでる方に行き、どんなのがあるか見ながら取った。
見ていると、トンっと誰かにぶつかられ見ると、可愛い女の子がいた。
『ごめんなさい。大丈夫でしたか?』
「あ…はい。」
『本当にゴメンね。料理に目がいっちゃってて…。』
「いえ…本当に大丈夫ですから、気にしないで下さい。」
『ねぇ?あなた1人で来てるの?』
「いえ…彼とお兄ちゃんとその彼女さんと来たんですが、お兄ちゃん達はまだ来なくて、彼も忙しそうだったので…」
『そうなんだ!私もそうなの。一緒に待ってない?』
可愛い女の子は初めて会う私に一緒に居ようと言ってくれた。
悪いな…と思い聞いてみた。
「…いいんですか?」
『うん。一人でいてもつまらないでしょ?それに…私も黙って彼から離れたから、誰かといたらそんなに怒られないと思うから。』
「じゃあ…一緒に待ちます。」
『ありがとう。あっ…私、沙綾。綾って呼んで?』
「はい。私は李遠です。」
『李遠ちゃん?可愛い名前だね。』
「いえ。綾さんも可愛いですよ。」
知り合った綾さんとしばらく話すと、凄く仲良くなれた。
二人で料理を食べながら話をしていると、男の人が近寄ってきて話しかけられた。
「彼女達。一緒に飲まない?」
私と綾さんは声をかけてきた人を見て断る。
『遠慮します。』
「え~。女の子だけじゃつまらないでしょ?」
「彼と来てますから。」
そう言い、その場を離れようとすると、手を掴まれた。
ビクッとしてつかんだ人を見た。
「そんな事言わずに一緒に飲もうよ?見たことない子だけど、どこの家の子かな?俺に逆らったら会社潰しちゃうよ?」
そう話す男はニヤニヤしていた。
私は一瞬、涼と被り無意識のうちに身体が震えだしていた。
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