四章

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櫂翔side 会場に入ると、いろんな奴が挨拶に来ていた。 李遠の手を握りながら、適当に挨拶をする。 面倒な女達も、李遠には目もくれず、媚びうる声で話しかけてきたが、適当に流していた。 しばらくすると、李遠が料理の方に行くと言うから手を離してやり、挨拶しながら視線は李遠を見ていた。 しばらく挨拶が続き、うんざりしかけた頃、新たに話しかけられた。 『よう、櫂翔。』 見ると魁さんだった。 「魁さん。お久しぶりです。」 『あぁ。今日は熾遠と来てないのか?』 「いえ居ますよ。車を止めてるので、もうすぐ来ると思います。」 『そうか。』 話をしていると、また一人近寄ってきた。 『いたいた魁。おっ…櫂翔も居たか。』 来たのは瑠榎さんと妃那さんだった。 「瑠榎さん、妃那さん、お久しぶりです。」 『おう。元気そうだな。』 『久しぶり櫂翔。ねぇ魁?綾は?』 妃那さんは魁さんに聞いた。 「瑠榎さん。綾って誰ですか?」 『あぁ。俺の妹で魁の彼女。』 「魁さん彼女出来たんですね。」 そう話をしていると魁さんが言った。 『目を離した隙に沙綾居なくなったんだよ。探してたら櫂翔見つけた。』 瑠榎さんと妃那さんは呆れたように笑っていた。 その時、ようやく熾遠と銘愛が来た。 「櫂翔、待たせたな。あっ!魁、瑠榎さん、妃那さん久しぶり。」 『あぁ。』 『熾遠、久しぶりだな。』 『熾遠、銘愛、久しぶり』 魁さん、瑠榎さん、妃那さんの順番で話した。 「妃那さんお久しぶりです。今日も綺麗ですね。」 『銘愛も可愛いよ。』 銘愛と妃那さんが話すなか、熾遠はキョロキョロしながら言った。 「櫂翔、李遠は?」 「食べ物取りに行ってる。」 そう言いながら、魁さんに視線を向けた。
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