四章

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「魁さん。すいません。俺の女が食べ物のとこに行ってるので、連れてきていいですか?」 『お前女出来たのか?なら俺も行く。俺も食い物の所は探してないからな…。』 そういい、皆で話しながら歩きだした。 「魁さん。チームの方は大丈夫ですか?」 『あぁ。今はな。去年の犯人追跡中だ。』 「あぁ。覆面でしたっけ?こっちでは聞かないですね。」 『まぁ…何か情報が入れば、また連絡くれ。』 「はい。」 話しながら、料理が並んでいるテーブルに近寄ると、なぜか人だかりが出来ていた。 「何の騒ぎでしょうね?」 その時、女の声が聞こえた。 『ご自分の心配なさったらいかがですか?』 声を聞いた魁さん、瑠榎さん、妃那さんは驚いた顔をした。 『おい…魁。今の声…』 『あぁ。沙綾だな。』 魁さんと瑠榎さんは淡々と話していた。 「魁さん?知り合いですか?」 『あぁ。俺の女。』 魁さんと話をしていると、妃那さんが言った。 『ちょっと魁、瑠榎。呑気に話してる場合?綾キレてない?』 『キレてるな…。何かあったな。』 「魁、櫂翔とりあえず行ってみようぜ。」 瑠榎さんが答え、熾遠の言葉で、皆で騒ぎの中心を目指すと、近くに李遠もいた。 『やっぱり綾か。』 瑠榎さんが呟くと、魁さんが一歩前に出た。 その時、相手の男が手を上げ叩こうとしたのを、魁さんが止める。 『そこまでですよ。田中さん。』 そう言う魁さんに皆の視線を集めた。 櫂翔side end
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