四章

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「李遠。赤の髪が魁。茶髪は瑠榎さんだ。」 熾遠の言葉にペコリと会釈をすると、次は魁さんが話し出した。 『沙綾。赤のメッシュが櫂翔。そこの金髪は熾遠だ。前話しただろ?blue moonのメンバーだ。櫂翔は沙綾と同い年だぞ。』 綾さんもペコリと会釈をした。 一通り自己紹介が終わると、櫂翔と魁さんは挨拶回りに行った。 二人は私と綾さんに瑠榎さんと熾遠の側を離れないように言ってから行った。 瑠榎さんと熾遠は何か難しい話をしていて、私達は近くで話をした。 話すうちに妃那ねぇとも仲良くなり、銘ちゃんは綾さんと仲良くなっていた。 しばらくすると、櫂翔と魁さんが戻ってきて、皆でわいわい話をした。 気づくと大分時間がたち、パーティーも終わりに差し掛かっていた。 「魁さん、今日は泊まりですか?」 『あぁ。このホテルにな。』 「じゃあ俺達と一緒ですね。着替えたら飲みに行きませんか?」 『そうだな。じゃあ着替えたらロビーに集合だ。』 魁さんの声で皆がパーティー会場を出る。 私は帰るもんだと思っていたから、櫂翔に手を引かれながら聞いた。 「櫂翔?今日泊まるの?」 「あぁ。久しぶりに魁さん達に会ったからな。」 そう話しながら部屋に入り、櫂翔は着替えだした。 「櫂翔…着替えは?」 「あぁ。あるぞ?可憐に届けさせたから。ほら。」 そう言い、服を投げてきた。 私は受け取り、ドレスを脱いで着替えた。 私が着替え終わり、リビングに戻ると、いつもの髪色の櫂翔がいて抱きついた。
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