四章

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「綾さん!魁さんが夏休みに海に一緒に連れていってくれるって!」 『本当?じゃあ今年の海は大人数になるね!』 綾さんと騒いでいると、妃那ねぇが言った。 『魁も綾の考えてる事解るからね。綾が喜ぶなら何でもしそう。』 「何か…魁さんのイメージが違う…。前はクールで物静かだったのに…。」 銘ちゃんがそう言えば、妃那ねぇが言った。 『綾と付き合いだしてから、綾にだけ甘いのよ。瑠榎達と変わらないぐらいにね。それに櫂翔と熾遠も大分変わったよ?李遠ちゃんの影響かな?』 「そうなんですよ!妃那さんもそう思いますよね?熾遠がシスコンなんて知らなかった…」 笑いながら話す妃那ねぇと銘ちゃんがいた。 「俺はそんなに変わってないだろ?」 急に熾遠の声が聞こえたと思ったら、いつの間にか私の横にも櫂翔がいた。 綾さんは魁さんと話をしていた。 『魁、李遠ちゃん達と海行けるんだよね!?』 『あぁ。今年は去年の倍ぐらいの人数になるな。』 『楽しみだね。でもメンバーはどうするの?』 『あ?別の日に行けばいいだろ?』 『そっか!』 その話を聞き、メンバーって?と思い櫂翔に聞いた。 「ねぇ櫂翔?メンバーって?」 「あぁ李遠は知らないな。魁さんは隣の県の族の総長なんだよ。」 「へぇ…。」 そう話をしていると、瑠榎さんが笑いだした。 『あはは。何か一年前の綾見てるみてぇ。』 『綾も魁の事すら知らなかったもんね?』 そう話す妃那ねぇも笑っていた。
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