四章

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携帯のアラームで目が覚めた。 目を開けると、見慣れた部屋じゃない事に一瞬固まり、隣を見ると櫂翔が寝ていたので、少し安心しながら昨日の事を思い出していた。 ゴソッと起き上がった私に、櫂翔が目を覚ました。 「…ん…どうした?」 「…おはよう櫂翔。朝だよ。」 「…あぁ。」 起きようとしたのに、櫂翔に引っ張られ布団に逆戻りしていた。 「…まだ寝るぞ。」 そう言い私をギュッと抱き締め、寝ようとする櫂翔を起こす。 「櫂翔寝ちゃダメ!綾さん達と朝ごはん食べる約束してるから起きて?」 「…まだ大丈夫だ。そのうち熾遠が電話してくるだろ。」 そう言い目を閉じた櫂翔に私は仕方ないと思い言った。 「もう…少しだけだよ?」 そう言うと櫂翔はすでに眠りに入っていた。 私は目が覚めてしまっていて、寝れそうになかったから、携帯を手に取った。 携帯を開くと、メール受信が表示されていた。 …誰だろう…そう思いながら、メールを開くと差出人は…涼…だった。 目を見開き、まさか…と思いながらメールを開いた。 メールの内容を見て、すぐに削除をする。 …何で…なんで…。 そう思っていると、知らない間に身体が震えていた。 私が震えていると櫂翔がギュッと抱き締めてくれた。 「…どうした?」 そう聞く櫂翔に答える事が出来ずに、ただ抱きついた。 「李遠?」 不思議に思ったのか櫂翔が聞いてきたが、今はただ安心したくて抱きついた。 櫂翔はそれ以上何も言わずに、震える私を抱き締めてくれていた。 〔戻ってこい…俺のオモチャ…。〕 メールにはそれだけが書かれていた…。
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