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櫂翔side
朝は普通だったのに、二度寝から起きると震えていた李遠。
どうしたか聞いても最初は答えなくて、落ち着いた頃怖い夢を見たと言っていた。
それから李遠は俺から離れなくなっている。
朝食を食べに来ても、俺が行かないと言うと、自分もいらないと言い出した。
見かねた綾が連れていってくれたが、皆不思議そうな顔をしていた。
「櫂翔…李遠はどうしたんだ?」
「わかんねぇ…。怖い夢見たらしいけど…」
熾遠にそう答えると瑠榎さんが言った。
『何か…不安そうだな。電話とかなかったのか?』
「いえ…なかったですね…。何の夢見たかすら言わないから、解んないんですよ…。」
そう答える俺に、今度は妃那さんが言った。
『ねぇ…電話じゃないならメールとかは?なんか…不安定な綾みたいなんだけど…。』
そう言われれば、近くに携帯があったような気がした。
「なぁ…熾遠…。涼って今どこにいる?」
「涼?あいつが李遠にメールしたのか?」
「いやわかんねぇ。何となくだ。それに…李遠が怯える事なんて、アイツの事ぐらいだろ?」
「…確かにな。…調べて見るか。」
「あぁ。早めにな。」
そう話していると、李遠と綾が戻って来た。
櫂翔side end
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