四章

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『私、前に李遠ちゃんみたいに魁にくっついてた時期があったの。 中2の時、ずっと友達だと思ってた人に告白されてね。 その人は陵我って言うんだけど断ったら、三つ子の片割れ達が刺された事があったの。 でね何処かに行ったはずの陵我に去年街であったの。 まさか近くにいるなんて思いもしなくてね…でも陵我と再開した時には魁と付き合ってたから、今の李遠ちゃんみたいに、魁の側にずっとくっついてた。 兄弟みたいに魁が刺されたら…って考えたら不安になっちゃって。 それから兄弟達や妃那ねぇ達のチームも私を守ってくれてたんだけど、拐われちゃったの。その時も魁が助けに来てくれた。 今もね、宝龍は陵我達を探してるの。今年の初めぐらいかな?宝龍が誰かに襲われたの。犯人は覆面のチームってしか解ってなかったんだけど…最近になって陵我達が絡んでるってわかった。そんな大変な中、魁は私をパーティーに連れてきてくれたの。 私が不安に感じてるのに気付いたのね。 昨日、李遠ちゃん達と友達になれて、すごく嬉しかった。 陵我達の事、油断は出来ないけど、魁が守ってくれるって信じてるから、まだ私は平気でいられる。』 過去を話してくれた綾さんに凄いと思った。 『李遠ちゃんが何に不安になってるか…何となく解っちゃった。 李遠ちゃん、櫂翔くんに話した方がいいよ。早く言っとかないと、護るに護れないから。きっと櫂翔くんもチームで李遠ちゃんを守ってくれるよ?』 綾さんの言葉が力強くて泣きそうになった。 涙を堪えて頷くと、綾さんが頭を撫でてくれる。 『大丈夫。櫂翔くん達だけじゃ無理なら魁にも協力させるから。私の友達に辛い思いなんてさせないよ。』 そう言う綾さんに頷きお礼を言う。 「綾さん…ありがとう…。」 『いいんだよ。ほら櫂翔くん達の所に行こう?』 そう言い私と手を繋ぎ戻って行った。
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