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遊ぶのが決まり、とりあえず皆それぞれの部屋に帰った。
ソファーに座りながらも、櫂翔に抱きついていた私を、櫂翔は抱き締め返してくれた。
「李遠…何がそんなに不安なんだ?」
そう聞かれ、答えようか悩んでると、ふとさっきの綾さんとの会話を思い出した。
…大丈夫。
そう思い、櫂翔に抱きついたまま話す。
「…あの…ね…」
「…ん?」
「…朝…起きて携帯見たら…涼から…メールが来てたの…。」
「…内容は?」
「…戻ってこい…」
そう言うと櫂翔は、はぁと溜め息をついた。
呆れられたかと思い、ビクッとすると、櫂翔は私の顎をもち、目線をあわせて言った。
「それであんなに震えてたのか…。李遠、あいつはお前には近寄らせないから安心しろ。チームでお前の周りは警戒してある。何があろうとお前は俺が守るんだ。」
そう言われ、綾さんに言われた通り話して良かったと思った。
「綾さんにね…例えば…って言って、さっき話したの。そしたら綾さんが、きっと櫂翔はチームを動かしてでも守ってくれるって言ってた。…本当にその通りだね。」
「ふっ。当たり前だろ。お前は俺の大事な女と同時にチームの姫なんだからな。綾も同じ立場だからこそ解ったんだな。」
そう言うとチュッとキスしてきた。
「李遠、今、涼の居場所探らせてる。お前は何も心配せずに、俺の側にいればいい。俺が必ず護ってやる。」
そう言うと櫂翔は、さっきとは違う深いキスをしてきて、私はもう何も考えられなくなっていた。
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