四章

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櫂翔side 俺は皆と離れ、涼を探らせてる奴らの話を聞いていた。 「櫂翔さん。今の所動く様子はありません。」 「そうか…。とにかく奴の行動に気を付けろ。妙な動きがあればすぐに知らせろ。」 「はい。ただ…」 「なんだ?」 「俺達が知らないチームに出入りしてるみたいです。」 「この県じゃないって事か?」 「はい。まだ確証はありませんが…」 「…わかった。同時にそのチームも探し出せ。」 「はい。」 話をしていると熾遠に呼ばれた。 熾遠の方を見ると李遠が抱きついていた。 不思議に思いながら、熾遠に近づくと李遠が熾遠を突き飛ばし、俺に抱きついてきた。 どこにいたのか聞く李遠にまさかと思い熾遠を呼ぶ。 「…熾遠?」 「あ~飲んだらしい。」 そう言われ、はぁっと小さく溜め息をついた。 李遠は自分がイイコじゃないから、俺が置いていったと、目をウルウルさせながら言い出した。 違うと言い、李遠を抱き上げ魁さんの方に戻る。 綾も飲んでたらしく、酔って魁さんに抱きつきそのまま寝ていた。 李遠を抱き締めたまま、いつものソファーに座ると、綾が寝てるのを見ていた。 熾遠達も戻って来て、熾遠が李遠に眠くないのか聞くと、寝たら俺が居なくなると言い出した。 大丈夫だからと抱き締め、寝かせようと、背中をポンポンとリズミカルに叩いてやる。 「…もぅ…戻りたく…ないの…。…涼は…嫌い…。ずっと…櫂翔と…いたいのに…。…なんで…邪魔…するの…。…やっぱり…私が…汚れてる…から…か…なぁ…。」 そう呟きながら眠りに落ちていった。 …やっぱり不安だったか…。 そう思いながら、李遠の寝顔を見ていると、魁さんに呼ばれた。
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