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話しは纏まったが、妃那さんが考え込んでいた。
それに気づいた瑠榎さんが話しかけた。
『妃那?どうした?』
『…えっ!あ…何でもない…』
『妃那…引退してるんだから、考え込むなよ?』
『…でも…瑠榎も出るつもりでしょ?それに…綾には綺羅達がいるけど…李遠にはいないのよ?櫂翔達が出たら、銘愛だけじゃ危ないわ。…だから…櫂翔達が出てる間は私が李遠を守る。』
そう言う妃那さんに瑠榎さんは驚いた。
『妃那!?』
『だって…あいつらが相手なら銘愛だけじゃムリよ。私達だってやられたのよ?…それに…私は…あの時、綾をちゃんと守れなかった…。今度こそ…護ってみせる!』
妃那さんの意思は固く瑠榎さんが困っていた。
「妃那さん。ありがたいですが…無茶したら瑠榎さんが悲しみますよ?」
『そうだぞ妃那!あの時も言っただろ?お前に何かあったら…』
そう言う瑠榎さんを遮り、妃那さんが叫ぶ。
『でも!あの時、綾を守れなかった!姫を守れなかったのは私よ!ちゃんと守れてたら…綾は苦しまなくて良かったはず…だから…。』
そう言いながら泣き出してしまった妃那さんを瑠榎さんは抱き締めた。
『妃那…あれはお前のせいじゃないんだ。そんなに自分を責めるな。』
『…でも…。』
『酔ってるから考え過ぎるんだ。少し寝ろ…。』
瑠榎さんはそう言い、妃那さんの背中を叩いてやると、妃那さんは眠りに落ちていった。
眠った妃那さんを膝に乗せ瑠榎さんが言った。
『ふぅ。悪いな櫂翔。騒がせた。』
「大丈夫です。妃那さんは…。」
『あぁ、大丈夫だ。酔ってるだけだから…』
『まぁ…真剣な話、奴らが来て李遠を銘愛と二人にするのは危険だな。白虎をこっちに貸す。沙綾は紅蓮に頼むか。』
魁さんの言葉に驚く。
「魁さん、良いんですか?」
『あぁ。白虎と妃那、紅葉が入ればお前達がやりあってる時も安心だろ。』
「すいません。ありがとうございます。」
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