始まりの夏

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「今日は、お話があって会いに来ました」 ふふふっと花が咲くように笑った。 「立川君、私とゲームしましょう」 いきなりそう言った水瀬は、セーラー服を翻し、クルッと後ろを向いた。 そして、立川から一歩づつ、ゆっくりと離れるように歩いていく。 「は? 意味わからねぇんだけど」 立川は腕を組んで意味を問う。 「立川君に興味がわいたんです。」 水瀬は、立川の方を向かない。 「体育祭や学園祭、いつもつまらなそうにしているアナタに興味がわきました。」 「私と同じだなって。私も、この何も無い高校生活は全く色がついていないんです。モノクロの世界です。」 だからなんだ。と立川は、このうだるような暑さの中、こんな会話をしているのに苛立ちを覚えた。image=423380210.jpg
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