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「今日は、お話があって会いに来ました」
ふふふっと花が咲くように笑った。
「立川君、私とゲームしましょう」
いきなりそう言った水瀬は、セーラー服を翻し、クルッと後ろを向いた。
そして、立川から一歩づつ、ゆっくりと離れるように歩いていく。
「は? 意味わからねぇんだけど」
立川は腕を組んで意味を問う。
「立川君に興味がわいたんです。」
水瀬は、立川の方を向かない。
「体育祭や学園祭、いつもつまらなそうにしているアナタに興味がわきました。」
「私と同じだなって。私も、この何も無い高校生活は全く色がついていないんです。モノクロの世界です。」
だからなんだ。と立川は、このうだるような暑さの中、こんな会話をしているのに苛立ちを覚えた。
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