「結婚の条件」

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俺が詩を書く場合、 素直に「自分の心情」を取り上げる事は少ないんです。 好きな音楽や映像作品、 あるいはニュース、ノンフィクションものの本や漫画など(俺は詩や小説はあまり読まない)。 そんなものから受けたイメージや、閃きなどを自分のセンスで表現したもの、 それが俺の「詩の本質」です。 過去の「自分の経験」や「俺の分身」も詩の中に登場しますが、 少なくとも「等身大の自分」じゃない。 詩を読んで下さった方に感想をいただいても、 「情景の描写」に関してのコメントが多いのは「その辺り」を敏感に察しられてるからかもしれません。 そんな俺がめずらしく、 「等身大の自分」の心情を綴ったのがこの「スマイル」という詩です。 俺と7つ年下のハニ(奥さん)とは、 付き合った時期も含めるともう14年になります。 結婚してからはいろいろあって心が離れかけた時期もあったけれど、 今でもお互いの手を繋いで眠ります。 元々、俺は結婚願望があまりなくて、 「このままずっと、一人でもいいかな」と考えてました。 付き合ってきた女の子たちが「家庭的でないタイプ」ばかりというのもあり、 「結婚してる自分」というビジョンが持てなかったから。 家族の話しを楽しそうにするハニに出会ってから初めて結婚してもいいかな、と思えたんです。 そんな思いで始めた「結婚生活」にも、 「現実」という「壁」が目の前に立ちはだかります。 価値観の違いや個性の違いもあるけど、 一番痛いのは「怒るポイント」の違いですね。 「これ」をお互いが理解しあえるかどちらかが相手を受け入れないと、 「結婚生活」は苦痛だし結末に「悲劇」が待ち受けることになりかねない。 俺とハニもよく喧嘩しました。 でも後から考えると、 「ああ、ハニの言う事はもっともだな」 という喧嘩も多くて。 その時はすぐに受け入れられなくても、 俺は性格的にいつまでも怒っていられるタイプでは無いんですね。 素直に謝れなくて、他のきっかけを掴んでから謝ったり。 もちろん、悪いと気づけばすぐに謝るようには心がけてますが。 これは相手を受け入れる事が出来る、 イコール、信頼があるから受け入れられる。 だから素直になれるんです。 もしハニと別れて新しい女性と付き合ったとしたら同じように素直になれるか、 と聞かれたらそれは無理です。
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