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何故、俺はここに居るのだろう?
目的の女の子が横に並んでも、やっぱり俺の疑問は消えなかった。
いや、普通にお金を払ったんだし、ホテルとか自宅とか、とにかく行こうって話になるのが筋じゃないのか?
ていうか、お金を6000円も払ったんだぞ?
「ん? 賢治くん、どうしたの? 緊張してるっ?」
古賀椎奈(こがしいな)と名乗ったその女の子は、俺の顔を覗き込んでにっこり笑った。
「あの、その。これは一体、何の……」
「あ、そっか! 最初のデートで緊張してるんだね! ようし、緊張している賢治くんに代わって、私がリードしてあげるね」
俺の中ではどストライクの笑顔を浮かべ、手を握ってくる。
というか、それだけで緊張ものだ。
「その、あの、ええと古賀さん?」
「違うよぉ。恋人同士でしょ? し・い・な。私の事、しいなって呼んで? ね?」
頭が爆発寸前です。
これ、今時の羞恥プレイか何かですか?
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