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勢津は、以前は「健康のため」と
店まで歩いていた。だが一昨年、歩道と車道の段差を踏み外し、顔を路面に打ち付けてしまったこともあり息子の「送り迎えするから!」の言葉に従うことにした。「あんな姿で…もうびっくりだ。さっさと助けをよべばいいのにっ」。息子は憤慨する。
母は、
額からの出血をハンカチでおさえ、血しぶきの飛んだシャツ姿のまま
店の入口にしゃがみこんでいた…。
本人は「一瞬(頭が)まっしろになったよ。でも歩けたから。えいっ、帰ろ!って」
なるべく人の世話にはなりたくない、が口癖の勢津にとっては、なんら不思議ではない、ごく当たり前の行動だったのだろう
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