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《春樹side》
「零紀くんの弟って…あの溺愛してるって言ってた!?やだ、どうしよ、兄×弟!!」
事実を伝えた途端更に騒がしくなった女、高羽恵美 タカバメグミは俺の姉だ。そして……腐女子である。刹那は余りの勢いに唖然としている。まあ、いきなりアレじゃな…。
「ね、名前!名前は!?」
「え、っと…斎藤刹那です…?」
「やだ、可愛いー!!…よし、じゃあ刹那くん、始めるわよ!」
恵美に背中を押され店内へ連行されながら、戸惑いを隠せていない刹那は不安げにこちらを振り返った。…そういえば伝えてなかったな。
「それは俺の姉貴で恵美だ。それからお前は今から女装をする」
「はい!?聞いて無いんですけど!」
「今言っただろ。じゃあ恵美。頼んだぞ。俺は此処で待ってる」
「は~い!楽しみにしてなさいよ!!」
「え、ちょっ…え!?」
恵美の事だ。丈が短いのを選ぶに決まっている。そしたら散々虐めてやるとするか。…変態?違うな、俺は……腐男子だ──。
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