13.会長に拉致られました

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助けを求めて首を捻ると、はぁはぁしながら高級そうなカメラを構える恵美さんの姿が。くそ、母さんと同じ人種か!! 「もう…っムリ!!」 「ふ、無理しなくても良いぞ?」 もう腕がつるから!! 頑張っているというのに春樹先輩はククク、と忍び笑いをすると腰に手を回してきた。 そのままグッと引き寄せられたため、べしゃっと先輩の胸にダイブすることに。さっきまでの俺の努力!! 「……うぅ、すいません…」 「こんな姿、零紀に見せられないな?俺が殺られる」 楽しそうに笑いながら頭を梳くように撫でられた。心地良さに目を細めると再び目の前でカシャッというシャッター音が。 またかあああ!!というか早く退こう!まずは退こう!!絶対重いし、また写真を撮られたら堪らない。 「少し遊び過ぎたな。そろそろ行くか」 先輩は俺の腰を掴み、ひょいっと立たせてくれた。軽々されると男として悲しくなるよ……。
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