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助けを求めて首を捻ると、はぁはぁしながら高級そうなカメラを構える恵美さんの姿が。くそ、母さんと同じ人種か!!
「もう…っムリ!!」
「ふ、無理しなくても良いぞ?」
もう腕がつるから!!
頑張っているというのに春樹先輩はククク、と忍び笑いをすると腰に手を回してきた。
そのままグッと引き寄せられたため、べしゃっと先輩の胸にダイブすることに。さっきまでの俺の努力!!
「……うぅ、すいません…」
「こんな姿、零紀に見せられないな?俺が殺られる」
楽しそうに笑いながら頭を梳くように撫でられた。心地良さに目を細めると再び目の前でカシャッというシャッター音が。
またかあああ!!というか早く退こう!まずは退こう!!絶対重いし、また写真を撮られたら堪らない。
「少し遊び過ぎたな。そろそろ行くか」
先輩は俺の腰を掴み、ひょいっと立たせてくれた。軽々されると男として悲しくなるよ……。
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