03.転校生と副会長

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「先輩可愛いなーと思ってさ」 言いながらふっと笑うと顔が少し赤くなった副会長が睨んできた。怖くないけど。 「からかわないで下さい!口調変わってますよ!」 別にからかってないけど…と思いながら、名前を聞いていなかった事を思い出す。 「そういえば、先輩名前は?」 すると先輩は驚いたように逆に聞き返してきた。 「知らないんですか!?」 余りにも驚いたように言うので、有名な所のお坊ちゃんなのだろうな、と思いながら聞いてみる。 「うん、知らない。教えてよ」 つか、俺今日初めて来たんだから知らなくて当たり前じゃないか? 先輩は少し言うのを戸惑っている。 おおよそ、自分の名前を言ったら俺がよそよそしくしたり、媚び売ってくるのではないかとでも不安に思ってるのかな。 母さんがそんな事言ってた気が、しなくもない。
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