6179人が本棚に入れています
本棚に追加
「私の名前は…西城伊織サイジョウ イオリ …です。…それから、生徒会の副会長を勤めています」
所々止まりながらも、しっかりとした口調で答えた。
ふむ、西城といえば茶道の名家だな。それに生徒会の副会長…か。それなりに抱えているものがあるのだろう。
それにしても……
茶道の名家ってことはきっと先輩のお茶も美味しいんだろうなぁー
「すげぇなー、先輩!今度先輩の点(タ)てた茶飲んでみたい!」
そう言って笑うとしばらく先輩は驚いていたがやがて嬉しそうに笑った。
「君には…驚かされてばかりですね…」
そしてふふっと笑った。先輩が笑ってくれたのは嬉しいんだけど、何か忘れてないか?
「なぁ先輩…何か忘れているような気が…するんだが」
そこまで言ってはっとした。そういや俺、理事長室行かなきゃいけないんだよね!?
先輩も思い出したようで、少しアワアワしている。
最初のコメントを投稿しよう!