愛する人

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瑞希はまっすぐに続く土手を歩いていた。 もうすぐ夕日がキレイに見えるだろう。 『ママー』 晴斗が呼んだ。 『和ちゃんが葉っぱを投げちゃってるよー』 歩きを覚えた和己は恐れる事なく突き進む。 晴斗の方がおっかなびっくりでどっちがお兄ちゃんなのか、と笑ってしまう。 和己はますますお父さんに似てきた。 たれ目も小さめの口も。 故郷を離れて女手1人で2人の子供を育てるのは並大抵の事ではなかった。 それでも今こうして生きてる。
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