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(秀吾)「野球同好会の部室はきっとここだなぁ」。
惣太郎と秀吾は,木の板に手書きで「野球同好会」と書かれた部室を発見した。
(秀吾)「惣太郎,入ってみるか?」。
(惣太郎)「あぁ。行ってみよう」。
2人は思い切って部室に入ってみることにした。
(秀吾)「すいませーん!!」。
秀吾がドアを開けてみると…
(秀吾)「なっ,なんだこりゃ…」。
部室の中では,部員たちがピザを食べたり,寝転がりながらマンガを読んだり,各自が自由にくつろいでいた。
秀吾と惣太郎は唖然となった。
すると…
(部員A)「何か用ですか?」。
部員の1人が話し掛けてきた。
惣太郎はたまらず…
(惣太郎)「皆さん,野球の練習とかはしないんですか?」
と聞いてみた。
しかし,部員はまったくやる気がなさそうだった。
(部員A)「練習?最後にボール触ったのいつだっけな」。
(部員B)「わかんねぇ。半年前くらいじゃねぇか?」。
それを聞いた惣太郎は…
(惣太郎)「半年前だって!?」
と,さらに驚いた。
(惣太郎)「じっ,じゃあ皆さんはもう野球やらないんですか?」。
惣太郎がそう聞いてみても,部員たちの態度は変わらなかった。
(部員C)「練習もなにも…今部員は6人しかいないわけだし,練習したって公式戦にも出られないし…」。
(部員D)「そうそう。それに放課後にこうやってのんびりするのが唯一の楽しみになってるしね」。
秀吾もそんな部員たちを見て,心が折れそうになった。
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