しがない勇者ヨシダ

幼い頃､裏のアパートに住んでたジジイがしてくれた昔話がある｡
ジジイのする話はいつでも決まってろくでもなくて､矛盾だらけだった｡

そんなジジイがしてくれた昔話なんてろくでもなかったことしか覚えてない｡内容なんぞ､とっくに記憶に埋もれてしまった｡いや､埋めたというほうが正しいかもしれない｡だって､ホントにろくでもなかったもん｡
だけど今でもはっきり覚えている話がひとつだけある｡それが【しがない勇者ヨシダ】の話だ｡