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竜二の働いている整備工場は、国道129号線から少し入った所にある。
もともと車やバイクが好きだった竜二は、高校をやめた後すぐにここへ就職した。
一人で何でも出来るとまでは行かなかったが、やはり優秀な血筋の為か教えられた事はすぐに覚え、同じ歳頃の社員の中ではまあまあいろいろとやらせて貰っている方だったし、社長にも可愛がられていた。
月曜日から土曜日の間、朝八時から夕方五時まで一生懸命働いてもそれほどの収入にはならなかったが、仕事が終わると自分のバイクを只で整備させて貰えたので、竜二はまあまあここが気に入っていた。
「こんにちは!お邪魔します」
聞き覚えのある声がして振り向くと、金髪の男がにこにこしながらやって来るのが見えた。
「保、どうした?」
「車の修理頼もうと思って。社長には昨日電話して置いたから」
竜二が、チーフと話をしている社長の富田を見る。
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