― 第二章 ―

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. 「嫌っ! 嫌あぁっ!」 「別に減るもんじゃねえだろうよ?」  顔を近付け、金髪の男が目を細める。  直後、ブラウスを鷲掴みにして、力任せに引いた。  ボタンがちぎれて弾け飛び、草の中に消える。  露になったキャミソールの胸元へ、更に手が伸びてくる。  スカートの裾へ手が掛かる。 「きゃあああぁ! 嫌っ! やめてぇええぇっ!」 「静かにしろ!」  悲鳴を上げた真由子の頬を、男が平手で叩きつける。  それでも真由子は怯まず男を突き飛ばし、四つん這いのまま土手をよじ登ろうとした。  しかし、すぐに別の男が駆け上がって来た。  腰に手を当てて、真由子の顔を覗き込むようにして口角を引き上げる。 「せっかくだから、もうちょっと遊ぼうぜ」  刹那、がらりと表情を変えると、髪を掴んで土手の下へ向けて突き離した。 「きゃ……」  真由子がバランスを崩して、草の上を頭から滑り落ちる。 「大人しくしろって言ってるだろ!」  リーダー格の男がナイフを取り出し、突き付ける。  そして驚いた真由子が一瞬動きを止めたすきに、再び草の上に押し倒した。 .
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