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しかし泊まったと言っても別に男と女の関係があるわけではなく、ただ同じ部屋の同じベッドにバタンと倒れて眠っただけなのだ。
正直言うと、そんな関係どころかキスさえしていなかった。
自分でも智佳子の言う事は分かっていたが、改めて人から言われると反発して素直に肯けないのがミホの悪いところだった。
それに今日は、ちょっと虫の居所も悪かったのだ。
「とにかく気をつけなよ」
そんなミホの性格を良く知っている智佳子は、ミホの態度を気にせず笑って行ってしまった。
「竜二のせいだわ。まったくムシャクシャする!」
ミホがイライラしているのには理由があった。
今朝、竜二の部屋で――
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