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「うわぁあっ――!」
「何 !?」
竜二の悲鳴に、ミホは驚いて目を覚ました。
時計に目をやる。
五時少し過ぎだ。
「足が――!」
飛び起きて右足を手で押さえた竜二の髪は、汗でびっしょり濡れている。
そのまま暫く蹲って溜め息をつくと、ベッドに倒れ込んで背を向けた。
「―― またあの夢?」
「ああ……」
「ビックリした。竜二ったらその夢見るたびに大きな声出すんだから。ゆっくり寝てもいられな――」
「だったら帰れよ」
竜二は後ろを向いたままでミホの言葉を遮った。
「え?」
「帰れってんだよ!」
いきなり声を上げた竜二に、負けじとミホも言い返す。
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