― 第一章 ―

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. 「うわぁあっ――!」 「何 !?」  竜二の悲鳴に、ミホは驚いて目を覚ました。  時計に目をやる。  五時少し過ぎだ。 「足が――!」  飛び起きて右足を手で押さえた竜二の髪は、汗でびっしょり濡れている。  そのまま暫く蹲って溜め息をつくと、ベッドに倒れ込んで背を向けた。 「―― またあの夢?」 「ああ……」 「ビックリした。竜二ったらその夢見るたびに大きな声出すんだから。ゆっくり寝てもいられな――」 「だったら帰れよ」  竜二は後ろを向いたままでミホの言葉を遮った。 「え?」 「帰れってんだよ!」  いきなり声を上げた竜二に、負けじとミホも言い返す。 .
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