― 第三章 ―

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.  最後に雑誌のコーナへ向かう。 「葉月――?」  バイクの雑誌にパラパラと目を通していた竜二がふと振り向くと、葉月は文房具の並んだ棚の前にじっと立って何かを見ていた。  傍へ行っても気付かない。  そっと覗いてみる―― スケッチブックだ。  はっと気付いた葉月が振り向く。 「竜二――」 「おいで」  それを手に取り、他の物と一緒に会計を済ませて外へ出る。 「はい。これ、欲しかったんだろ?」  微笑んでスケッチブックを差し出した竜二を、葉月はじっと見つめた。  それからまるで宝物のように、スケッチブックをしっかり胸に抱いた。 「ありがとう。竜二、ありがとう」  何度も呟いて、葉月は微笑んだ。 ―*―*―*―*―*― *第四章予告 「やめて――」 「家に帰れない、行く所がないって言うから、理由も聞かないでここに置いてやってるんだ。だったら――」  葉月の声も無視して、片手でブラウスのボタンを外す。  それは――  葉月の白い胸元がチラリと覗いた瞬間だった。 .
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