― 第四章 ―

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. (もうグループを抜けよう。そして働きながら勉強して、何か資格を取ろう。葉月のためにも、自分のためにも――)  竜二は心に決めた。  失った将来の夢が、姿を変えて戻ってきた瞬間だった。 ―*―*―*―*―*― *第五章予告 「おまえ……ミホの気持ちは知っていただろう?」  竜二はミホをチラリと見て、少し微笑んでから答えた。 「ええ……」 「ミホはおまえを好きだった。ここへ来るようになってからずっとだ」 「ミホは俺にとって可愛い妹です」 「だったら、何故最初からそう言ってやらなかった。恋愛の対象で無いなら、何故手を出した !?」  祐介はダッと駆け出すと、その勢いのまま拳で思い切り竜二を殴りつけた。 .
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