竜の章 その2

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竜斗が振り返るとこの前絡んできた高校生達がゆっくりと竜斗に近付いてきた。 竜斗は何も言わなかったが、柵をグッと握ると両手に汗をかいていることが分かった。 (…どうしたらいい?) 竜斗は必死で考えを巡らせた。足には自信があるから逃げるか、ダメ元で飛びかかってみるか。しかしそのどちらも良案とは思えなかった。 ニヤニヤと笑いながら近付く彼らが竜斗の間近に迫った時――――― 「懲りずにまた、はあんたたちでしょ?」 彼らの後方から聞こえた声に竜斗は目を見開いた。
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