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「とにかく、この鬱憤を晴らさねば気が済まん!!」
例え八つ当たりだろうがなんだろうがそんなものは知らん!!
「パソコンの恨み、はらしたるやんけぇ~!!」
勢い余って関西弁になってしまったが、そんなの気にしない、今はノリという事で流してしまおう。
兎にも角にも、今は何よりもジジへの報復が最優先課題。
だが、ここである問題が発生した。
「ふむ……とは言えどうするべきか」
いざ何をするべきか考えるも……
考えれば考える程、中々いい案が出て来なかった。
ジジの大切にしてる皿とかを全て叩き割ってやるか?
いや、それでは逆に怒って状況が悪化するだろう。
ジジに直接魔法をぶっ放す?
ダメ、それこそジジが死んでまう。
いっその事この城をぶっ壊してスタッフ諸共全員を困らせてやろうか?
いやいや、俺の家無くなっちゃうじゃない。
「う~ん……どうすれば…」
自問自答を繰り返すが一向にいい案が浮かばない。
予想外にも難題だった課題に頭を悩ませていると、不意に綺麗に整頓された本棚に目が止まった。
異常と言っていい程綺麗に磨かれたそれは単にこの城のメイドさん達の有能さを物語っている。
そんな事に今更ながら感心していると、本棚を凝視する目が、ある一冊の本を捉えた。
途端、全身に電気が走ったような錯覚に陥り、考えるより先に身体がその本へと動いていた。
「これだ!!」
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