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兎に角、そういう事態を回避するためにも今すぐに異世界へ行ってしまいたい俺。
「さぁ、ここから始まるのだ。俺の物語(ストーリー)は」
無駄に凛々しい顔を作りながら意味不明な言葉を口ずさむ。
一度言ってみたかったんだよねっ?
「あ、そうだ。挨拶ぐらいは残していこうかな」
そこら辺に落ちていた手帳から紙を破き、カリカリと挨拶を書いて魔法陣の外に放り投げる。
「よし、これで準備は万端」
武器は魔法があるし、食糧は……まぁなんとかなるだろう。
モン〇ンみたいなモンスター狩って生活するのも悪くない。
うはwwなんかめっちゃ楽しみなってきたwww
「では、張り切っていきましょーー!!
『転移』!!」
五割の好奇心と、五割の悪戯心で、俺は異世界へ飛ぶ。
青い光が目の前を包んでいき、ふっと体が軽くなる。
後ろで扉が開かれるような音が聞こえたが、そんなの気にならない程、今のこの感覚は気持ちいい……。
天にも昇るよう気分ってこういう事をいうのだろうか。
そして、完全に身体の感覚を失ったと同時にーー
俺は意識を失った。
この時、俺は気づいていなかったんだ……。
これから始まる、運命という壮絶な戦いに……。
……そんな厨二な展開があるといいなぁと切実に願うとしようか。
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