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何故こんな状況なのかって? はん、んなこと考えるまでも無い。
あれだ。RPGゲームの最終決戦に有りがちなあれ。所謂、魔王と勇者との決闘だよ。
ただ一つ言わせてもらえば、俺の場合RPGゲームの魔王よろしく『フハハハハ!!良く来たな勇者よ!!ここが貴様の墓場だ!!』なんて厨二全開の痛々しい野郎共とは少々訳が違う。
俺はどっちかと言うと『フハハハハ』なんて馬鹿みたいな笑い声より全力で馬鹿にしたような『フ……』みたいな鼻で笑う感じで勇者を出迎えて。
『良く来たな勇者よ!!』じゃなく『年頃の健全な男子の聖域に土足で踏み入れんな!』という至って間違いはないだろう正論を吐き。
『ここが貴様の墓場だ!!』じゃなく『ここは君のような厨二が来るような場所じゃない!!』という何ともお優しい助言をくれてやる。
――要は『空気を読め馬鹿野郎、死ねアホ』である。
だが、なんだかんだ言ったって結局いろいろ勘違いをしていらっしゃる勇者と対峙しているんだが。
「魔王、覚悟!」
イケメンな勇者様は、もう鞘から剣を抜いてバトルモードに突入しております。
やってらんねぇよまったく。
ピロピロピーン!
魔王の目の前に勇者が現れた。
勇者の攻撃!切りかかる!
「くらえ!」
「だがしかし!」
魔王は回避した。
魔王の攻撃!説得!
「どうぞお茶でも飲みながら――」
「舐めるな!」
「オッフ……」
勇者は聞く耳を持たない!
魔王のテンションがガクンと下がった!
「今だ!必殺、天龍光刹剣!」
勇者の攻撃!勇者は必殺、天龍光刹剣を使った!
「ぐあぁぁぁッ!」
魔王に10000のダメージ!
「やったか?」
「…………」
魔王の攻撃!死んだふり!
だが見破られた!
「くそ!こうなったら!」
チート発動!魔王はモン〇ターボール(仮)を投げた!
「な、なんだ!?うわぁぁぁぁぁ……」
勇者にヒット!勇者はモン〇ターボール(仮)に吸い込まれていった!
「ふぅ、勇者、ゲットだぜ!」
魔王は勇者に勝利した!
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