魔王様、異世界へ飛び立つ

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この世界で魔王というと、全ての悪の象徴。 現状を言うと、少し外出するだけで王国の軍隊が待ち構えてたりするので、今のところは顔の割れていないネットという架空世界で主に活動している。 そのためか、今王都で流行している『アニメ』という物にずっぽりはまってしまい、今に至る。 おかげで思考とか口調とか若干おかしくなってる始末。 まぁ時々城のみんなに白い目で見られる事もあるけど、そこで折れちゃ魔王の名が廃る。 別に悲しくなって現実逃避してるわけじゃない、断じてない!! 「いい加減にして下さい!」 と、ここでジジがとうとう切れた。 「あなたはいつもそうです。勇者が来ても殺さず、最近はアニメという物にはまってまったくお仕事に手がつかない状態、もともとおかしい頭が更に深刻化したように思えます」 「ちょ、おま、最後すごい暴言が聞こえたような気がしたんだけど」 「いくら歴代魔王最強、世界最強といっても、そんな甘い考えではこの世界を支配など、いつまで立っても出来ませぬぞ」 世界を支配する……だと……? なにソレ怖い……。 「えぇー、元々そんな気ないし。支配とか面倒だからやだ」 と、そんな感じに、ジジを心底舐め切った憎たらしい笑みで言ったのが運の尽きだったのか。 そのとき、ジジからとんでもない殺気が放たれた。
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