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「おい!聞いてんのかよ!!」
ひっくい声で俺に話しかけたのは、
結構前にそいつの好きだった子が俺に一目惚れしたらしく、
だけどすぐに俺の性格をしって別れたから、俺に遊ばれたとか思ってるらしい。
しかも、こいつは学校の中心のようなやつで…
歩く伝言板のように、俺が彼女をたぶらかして遊んで捨てたと
言いふらした。
俺には知り合いはいたけど、
友達はいなかった。
だからか、噂は広まりいまじゃ俺は話しかけられることさえ学校では珍しい。
「お前、他校でも彼氏もちの女をたぶらかしているって噂だぞ?」
俺が黙っているのを怖がっているのと思ったのか、
そいつはにやにやと喋りだした。
「他校にも、もちろんてめぇの…!!」
といっても、そいつ自身が広めた噂だろう。
―雨降りそうだなぁ…―
まあ、俺はぜんぜん気にしてないし、むしろ一目惚れでの面倒な付き合いがなくなるからな。
感謝してる。
遊んでもないし、捨ててもないが、外道には変わらないのかもな。
「おまぇ…くそ。」
足元に転がるそいつを見ても、なにも思わないし。
「あ。まだ生きてたんだ。」
おれはそういって、そいつの腹を思いきりけって意識を飛ばした。
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