親友

異変

恵美の異変の理由がわからないまま次の日を迎えた。

メールも何通か送ったが返って来なかった。

気になりすぎて部活にも力が入らない。

走り高跳びを主にやっているのだが自己ベストのはるか下しか跳べない。

ちなみにベストは183cmだ。

｢どうした有馬!全然気合い入ってないぞ!｣

170cmのバーを落としたとき、キャプテンが歩み寄ってきた。
｢まったく、そんなんじゃ支部予選すら勝ち上がれないぞ｣

灯真高校は北海道にあるため、支部予選、全道大会を勝ち上がらなければインターハイには出場出来ない。

170cmも跳べないようだと全道大会への出場すら危うい。

しかも支部予選は一週間後に迫っていた。

こんなことでダメになるなんてハイジャンパー失格だな。
悔しさからか保護マットをいつの間にか拳で殴っていた。