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「柊木柚希」
「きゃああああああっ!!」
突然掛けられた声。その内容は、
まるで思考を読まれたかのようで。
「なななななっなにっ!?」
学級日誌を片手にいつのまにか教室に戻って来ていた桂斗は、眉を顰める。
「なにって…。この音だよ」
「へ?」
「これ、吹いてんの柊木先輩だろ?」
思いがけない言葉に、奏空は目を見開いた。
「知ってるの…!?」
すると、彼は実に面倒臭そうに、
「知ってるもなにも、中学一緒だったし。てか、部活も同じだから」
奏空の驚きは止まらない。
「部活一緒だったって…吹奏楽!?」
「そうだけど?」
中学の時からあの人は和服だったのかという疑問が、浮かぶ。
「なんで柊木先輩が和服着てるの知ってんの?」
興味本位で聞くと、思いっきり睨まれた。
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